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もの忘れ

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もの忘れとは?

「もの忘れ」には、誰もが起こりうる「加齢に伴うもの忘れ」と社会生活や家庭生活に支障をきたす「認知症によるもの忘れ」があります。
認知症は、脳の病気や障害など様々な原因により、認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる状態をいいます。
認知症にはいくつかの種類があり、早期診断にて、適切な治療を施すことで症状の進行を遅らせることができるものもあります。もの忘れが気になるようであれば、早めに受診しましょう。

「加齢によるもの忘れ」と「認知症によるもの忘れの違い」

初めのうちは、区別がつきにくいですが、次第にはっきりしてきます。

加齢によるもの忘れ認知症によるもの忘れ
体験したこと 一部を忘れる
(例:朝ごはんのメニュー)
すべてを忘れている
(例:朝ごはんを食べたこと自体)
学習能力 維持されている 新しいことを覚えられない
自覚ありなし
探し物に対して(自分で)努力して見つけられる

いつも探し物をしている
誰かが盗ったなどと、他人のせいにすることがある
日常生活への支障 ないあり
症状の進行極めて徐々にしか進行しない 進行する

認知症の症状

以下のような言動を見るようになったら、早めの受診をお勧めします。

もの忘れが酷くなった

時間・場所がわからなくなる

理解力・判断力が低下する

仕事や家事・趣味、身の回りのことができなくなる

行動・心理症状

認知症の治療法

認知症には、根本的な治療が困難な認知症と治療可能な認知症とがあります。
根本的な治療が困難な認知症としては、アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などの変性性認知症が挙げられます。
治療可能な認知症としては、正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、甲状腺機能低下症などの内分泌疾患、ビタミンB1欠乏症・ビタミンB12欠乏症・葉酸欠乏症などの欠乏性疾患・代謝性疾患、自己免疫性疾患、呼吸器・肝臓・腎臓疾患、神経感染症など内科的疾患によって起きる認知症があります。

薬物療法

アルツハイマー型認知症の中核症状に対しては、コリンエステラーゼ阻害薬(塩酸ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン)とNMDA受容体拮抗薬(メマンチン)に改善効果があることが認められています。レビー小体型認知症では、塩酸ドネペジルのみ保険適応が認められています。しかし、これらの薬剤の効果は一時的で、認知症の進行を完全に抑えるものではありません。

生活指導

糖尿病などの生活習慣病は、血管性認知症だけでなく、アルツハイマー病の発症や進展にも関連すると考えられています。
したがって、適度な運動、バランスの良い食事、夜間の良好な睡眠、余暇活動を楽しむことを生活習慣にとりいれ、高血圧や糖尿病、脂質異常症、肥満などの生活習慣病を治療することが重要です。