自律神経失調症
自律神経失調症とは?
自律神経は身体を動かしているとき(主に日中)に活動的になる「交感神経」と身体を休めているとき(主に夜間)に活動的になる「副交感神経」のバランスを保ちながら、24時間365日働いています。自律神経失調症とは、不規則な生活習慣やストレスなどにより、その自律神経のバランスが乱れるために起こる、様々な身体の不調のことです。
「自律神経失調症」は特定の疾患名ではなく、体の活動時や昼間に活発になる交感神経と、安静時や夜に活発になる副交感神経の2つのバランスが崩れた状態を意味する慣用表現です。
自律神経失調症の症状
自律神経失調症では、身体・精神の両面にさまざまな症状があらわれます。
【身体的症状】
- 疲れやすい・だるい
- 立ちくらみ・めまい
- 動悸・息切れ
- 身体のほてり・のぼせ
- 手足などが痺れる、冷える
- 頭痛・肩こり
- 便秘・下痢
【精神的症状】
- イライラ・怒りっぽい
- 不安
- 情緒不安定
- 憂うつ・悲壮感
- 意欲の低下
- 記憶力の低下
- 集中力の低下
自律神経失調症の原因
- 不規則な生活
- 強いストレス(精神的・身体的)
- 生活リズム・食生活の乱れ
- 環境の変化
- 女性ホルモンの影響
自律神経失調症の治療法
薬物療法
不安な気持ちや、うつの状態の症状でお悩みの方には「抗うつ薬」、眠れなくてお悩みの方には「睡眠薬」などが処方されます。
医師が現在の症状なども考慮しながら、薬を処方しています。自己判断で薬の量を減らしたり中止したりすることはせず、医師の指示に従って服用してください。
生活習慣の改善
「生活習慣の改善」は、薬物療法と併せて用いられることが多い治療法です。
- 起床や就寝、食事などの時間を決めて行い、規則正しい生活をする
- 交感神経と副交感神経が正しく機能するためにも、日中はなるべく活動して夜は寝る
- 睡眠不足とならないように毎日6~7時間の睡眠をとる
- 栄養バランスの取れた食事をなるべく決まった時間に取る
- 仕事量や飲酒量、カフェインの摂取量なども見直す
- 日中に適度な運動をしてストレスを発散する